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  • 大阪城の たてものめぐり〈多聞櫓・千貫櫓編〉

こんにちは、大阪城オンラインショップです!
いつもたくさんの地域からお越しいただきありがとうございます。

大阪城公園では現在「大阪城春まつり2024」を開催中です。期間中さまざまなイベントが行われますが、今回はその中から重要文化財の多聞櫓・千貫櫓の特別公開をピックアップします。


大阪城の正面玄関を守る建物

櫓は「矢倉」「矢蔵」などとも書き、もとは武器などを納める倉庫のことをいいました。
お城における櫓の基本的な役割は「攻撃・防御・監視」。多聞櫓・千貫櫓は、大阪城の正面玄関にあたる大手口(おおてぐち)でにらみをきかせています。
特別公開では、建物の中に入り、外の様子がどのように見えるのか、大阪城を守るためにどのようなしくみ・しかけがあるのかなど、櫓のもつさまざまな特徴を実際に確かめることができます。

嘉永元年(1848)に再建された大手口多聞櫓。
扉に鉄板を張った櫓門や、槍落とし、大手門を入ったところにある四角い空間・桝形(ますがた)に向けられた銃眼など、さまざまな工夫がこらされている。

大坂夏の陣からわずか5年後の元和6年(1620)に創建された千貫櫓。
修復は何度も行われているが、創建以来一度も焼失していない。


フランスの軍人、幕末の大坂城を描く

ところで、大手口多聞櫓が再建された嘉永元年は、いわゆる「黒船来航」の5年前。激動の幕末、大坂城にひんぱんに訪れるようになった徳川将軍や国内外の重要人物が、この新しい多聞櫓を間近にのぞみ、くぐりました。
その中の一人に、フランスの軍人ジュール・ブリュネがいます。ブリュネはフランスが日本に派遣した軍事顧問団の副団長。映画『ラスト サムライ』の主人公のモデルになった人物、といえばイメージしやすい方もおられるかもしれません。

彼は慶応3年(1867)に大坂城を訪れたさい、城内や外の様子をスケッチしています。それらの絵とほぼ同じ場所に立ってみると、建物や石垣が細部まで正確に描きとられていることがよくわかります。
写真撮影が簡単でなかった時代、軍人が絵を描く能力を持つことは、記録を残すという観点から重要なことでした。それにしても彼の画力の高さに驚かされます。

ブリュネの絵に近い場所から撮影した現在の大手口多聞櫓。
絵は、石垣の形や色味の違いまで丁寧に描かれていた。

ブリュネの絵に近い場所から撮影した現在の大手前の様子。
この写真の右端に建っていた七番櫓は、ブリュネがスケッチしたわずか1ヵ月後、戊辰戦争により焼失した。


そのスケッチは、大阪城天守閣で過去に開催した特別展『幕末大坂城と徳川将軍』の図録でご覧いただけます。ブリュネの絵とともに約160年前の大坂城へタイムスリップしてみませんか。

特別展『幕末大坂城と徳川将軍』商品ページはこちら


建物のものがたりからお城の魅力を発見しよう

最後になりましたが、大阪城天守閣4階では3月21日(木)まで、企画展示「大阪城たてものがたり」と題し、かつて大阪城にあった建物、今なお残る建物を取り上げ、それらにまつわる興味深いストーリ-を紹介しています。
多聞櫓の再建に関する資料や、4月下旬から9年ぶりに特別公開される乾櫓の資料なども展示しています。この機会にぜひご覧ください。



【大阪城春まつり2024】
令和6年度 重要文化財 大阪城の櫓 YAGURA 特別公開 詳しくはこちら
  多聞櫓・千貫櫓の公開
 〔春の公開日〕 3月16日(土)~4月21日(日)の土・日・祝日
 ※平日は公開しておりません 

大阪城天守閣 企画展示「大阪城たてものがたり」 詳しくはこちら
 〔期間〕 開催中~3月21日(木) 大阪城天守閣4階展示室




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